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【ポケモン小説「絆」】Story3:二度目の旅立ち。

  • Posted by: 倉麻るみ子
  • 2009-09-28 Mon 17:47:00
  • 未分類

「ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー」―絆―
Story3:二度目の旅立ち。



ランニングシューズで全速力を出してワカバタウンに向かうセツナ。草むらに入って野生のポケモンと戦っている暇などないので、段差を飛び越え草むらのない場所に降りる。それを繰り返して、ようやくワカバタウンに到着し、研究所の扉を勢い良くあけ中に入る。
そこには、男性の警察官とウツギ博士が何か話しているところだった。

「あ、あの!どうしたんですか!?」

セツナは息を切らして、ウツギ博士に問う。
だが、答えたのは警察官の方だった。

「何だねキミは?今ポケモン盗難事件の取り調べ中なのだが・・・捜査報告その1『犯人は現場に戻る』・・・ということはまさか!キミが!は ん に ん ! ?」
「え!?ちょ、何ですかそれ!?僕何も知らないですよ!!」
「問答無用!ここで逮捕する!!」

警察官は、無実のセツナを逮捕しようとした。
その時・・・

「ちょっと待って!この人は関係ありません!」

とても聞き覚えのあるかわいらしい声。振り返ると、そこには幼馴染のコトネがいた。腰に両手をあてて仁王立ちして怒っている。
そして、その怒った表情のままズンズンと警察官に歩み寄って、真実を話しだす。

「あたし見たんです。真っ赤な髪の男の子がここを覗いているのを!」

真っ赤な髪・・・セツナが先ほど戦った「ナツキ」という名の少年も真っ赤な髪をしていたし、研究所を覗いていたのもナツキだった。あのワニノコ、ここの研究所から盗んでいったものだったのかと思いながらも、セツナはその事を警察官に詳しく伝える。

「キミはそんな少年と戦ったというのかい?」
「はい。一応、僕が勝ちましたけど・・・。」
「ふーむ、ということは犯人はその人物か・・・。」
「おそらくは・・・。」
「ところで、その少年、そんな名前かわかる?」
「あ、はい。『ナツキ』という名前でした。」
「なるほど!ナツキというのだね!」
「はい。」
「ご協力ありがとう!本官の次なる行動は赤い髪の人物を追え!というわけだな!」

警察官はそう言って「では、さっそく行動に出ますので、失礼させてもらうよ!」と一言残し、研究所を後にした。

「セツナくん、疑いが晴れてよかったね!」
「ほんと、一事はどうなるかと思ったよ・・・コトネ、感謝するよ、ありがとう。」
「どういたしまして。じゃぁ、またあとで!」

そして、コトネも研究所から出て行った。

「セツナくん・・・大変な目に合ったよ・・・。」
「さっきから大変としか言ってないですよね。」
「ご、ごめん、慌てちゃってつい・・・。」

ウツギ博士は気持ちを抑えながら頭をかき「あ、そうそう」と言って話題を変える。

「ポケモン爺さんの大発見ってなんだったの?」
「これですよ。」

といって、バッグから両手で抱えられるほどの卵をウツギ博士に見せた。それを見てウツギ博士は驚きを隠せない動きをして、後ろに勢い良く下がった。勢いがあり余ったのか、後ろの机に激突して、そのまま尻をついてしまった。かなり痛そうに見えるが、本人は全く痛そうな顔をしていなかった。おそらく、この卵を見た驚きの方が、痛さを上回ったのだろう。

「これは、卵・・・だよね?確かに、これは見たことない種類のもののようだけど・・・今時ポケモンの卵で驚くなんて、ポケモン爺さんも相変わらずだな・・・・・・。」

大げさに驚いたあなたはどうなんだと言いたかったが、セツナはあえて口にしなかった。

「でも・・・せっかくの卵だし、もししかしたら、何か秘密があるのかもしれないね。」
「そうですね。」
「よし!しばらく僕の方で預かって調べてみるよ。」
「お願いします。」

そう言って、ゆっくりと尻もちをついた状態から立ち上がったウツギ博士に卵を渡してから、今度はセツナが話題を変え、先ほどオーキド博士からポケモン図鑑をもらったことを話す。

「え?オーキド博士からポケモン図鑑をもらった!?」
「え、えぇ、まぁ・・・。」
「セツナくん本当かい!?それってすごいことだよ!」
「そ、そうなんですか?」
「なんたってオーキド博士は、トレーナーの才能を見抜く力の持ち主だからね。」

簡単に言ってしまえば、ポケモン博士になった第1号とでも言っておこう。そして、この現代にポケモンの面白さを広めたのはそのオーキド博士だ。彼が行動を起こしていなければ、今頃ポケモンという生き物は、この世界に広まることはなかっただろう。

「へぇ、そうかぁ・・・・・・僕もセツナくんはタダモノじゃないと思ってたけど、こりゃ面白そうなことになってきたね!」
「は、はぁ・・・。」
「キミにあげたポケモンも、すっかり懐いてるようだし・・・。」

まぁ、言葉が話せるから当然でしょ。何て事は絶対に話せるわけがない。おそらく、話してもからかわれるだけだとセツナは思っていた。

「よし!このまま各地のジムに挑戦してみるのはどう?」
「えぇ!?む、無理ですってば!!」
「そして・・・すべてに勝ち抜いていけたら、その先に待っているのは・・・・・・ポケモンリーグチャンピオン!・・・なーんてね!」

最後の言葉でセツナはなぜか大きく息を吐いた。さすがにリーグチャンピオンなどと言われれば、驚いてしまうのは当然だし、少し体が緊張して硬くなってしまうのも当然だ。しかし「なーんてね!」の言葉を聞き、セツナは一気に緊張がほぐれたようだ。

「チャンピオンを目指すのは簡単なことではないけど、とりあえずここから一番近いキキョウシティのジムなら、きみぐらいの力があればなんとかなるんじゃないかな。」
「なんとかって・・・意外といい加減なこと言いますよね・・・。」
「ははは・・・とにかくセツナくん、各地のポケモンジムをたどっていくとなると長い旅になると思う。出発する前に、お母さんに話しておきなよ。」
「そうですね。お母さんはちょっと心配性だから・・・。」
「とにかく頑張るんだよ!僕も卵について、分かり次第連絡するからね!」

ウツギ博士にそう言われたあと、ふとモンスターボールがあった装置を見る。その装置には、モンスターボールが1つある。じっと見つめると、ポケモンのシルエットが見える。4足歩行で、頭と思われるところに葉っぱのようなものがくっついている。おそらく草タイプのポケモンだ。しかし、そのポケモンがどんな色をした姿でなんというポケモンなのか、セツナにはわからなかった。できることなら、このポケモンも自分の手持ちにしたいのだが、あいにくその装置には分厚いガラスで守られていた。
だが、ガラスだけで本当に盗まれないのだろうか。盗むとするなら、この分厚いガラスをいとも簡単にわれる方法が見つかる。何かのセキュリティでもつければ、盗もうとした犯人をすぐに捕まえることができるというのに、このモンスターボールを守っているのはこの分厚いガラスだけ。大丈夫そうにも見えない。
いや、今はそんなことを心配している時ではない。自分が与えられた使命をやり遂げるのが先決であった。

「それにしても、盗まれたポケモン、今頃どうしてるかな・・・悪い人に育てられると、悪いポケモンになるって言うし・・・。」

ふとつぶやいた、ウツギ博士の助手の言葉にセツナは少し気になった。確かに助手の言うように、悪いポケモンになるというのはほぼ確実だ。ポケモンは主(あるじ)の命令は絶対で忠実になる。ある時の言うことさえ聞いていればそれでいい。主が何をしていても、おそらくは何も感じないだろう。そう、あたかも機械で動いているかのように。
その事を考えて頭を振り、自分は悪い人にはなってはいけないと心に決心する。ポケモンは友達であり、家族でもある。だから大事に育てなければ・・・と、セツナは思った。
研究所から出て、隣の自宅へ入り、自分がこれから長い長い冒険に出ることを母親に伝えた。

「・・・・・・そう、冒険に出るのね。」

母親は、少しさびしそうな顔をした。10歳なのに、1人だけで冒険に出るだなんてまだまだ危なすぎるし、何かあったらでは何の取り返しがつかない。そう母親は思ったのだが、セツナの強い決心に負けたのか、気持ちを切り替えて「よーし!お母さんも協力するわ!」を笑顔でそう言った。

「何ができるかしら・・・?」
「う~ん・・・。」
「そうだ!あなたが賞金をもらうたびお母さんが少しずつ貯金してあげるわよ。長い旅になりそうだもの、お金は大切にしないと!」

母親の言う「賞金」とは、他のトレーナーたちと戦った後、何故かもらえるお金のことである。その「何故か」は絶対に突っ込んではいけない。

「どう?貯金する?」

母親に問われ、セツナは「うん!お願いするよ!」と頷いた。母親は「わかった、任せておいて!」と、顔の横で人差し指をたてウインクをした。まだまだ若い母親の顔が、より一層若く見えた瞬間だった。

「じゃ、僕行くから。」
「・・・気をつけていくのよ。ポケモンは大事な友達。力を合わせて頑張れば、何だって出来るんだから!」
「そうだね、頑張るよ!」
「さ、行ってらっしゃい!」
「行ってきます!」

セツナは、最初に家を出るときと同じぐらいの元気さで言い後ろを向く。その後ろ姿は、幼さを未だ隠しもってはいるが、何倍にも何十倍にも成長したかのように見えた。そしてドアノブを持ち、セツナはまた外に出た。ドアが閉まった時と同時に、母親は一筋の涙を流し、再び「行ってらっしゃい」と小さな声で言った。

「よーし!これから僕だけの冒険が始まるんだ!さっきはお使いだけだったけど、今度は僕自身が決めた道を行くんだ!」

「楽しみだなぁ~♪」と、先ほどワカバタウンを出たときとは違う思いで心を躍らせていた。そして、再び29番道路へと足を運ばせる。あのお爺さんがくれた、新品のランニングシューズで。
すると、10m先にコトネがいた。一緒に連れているマリルが先に、こちらの存在に気付きそれをコトネに伝え、振り向き「あ、きたきた!」と言ってセツナのもとに歩み寄った。

「セツナくん!」
「あ、コトネ、何か・・・?」
「あのね、モンスターボールがあれば野生のポケモンを捕まえることができるの!」

つまり、今の手持ち――カエン以外にも仲間たちを増やせるということだ。その事を頭に浮かべていると、コトネに「セツナくん?どうしたの?」と尋ねられた。すぐに「何でもないよ!話を続けて!」と慌てて、コトネの方を見やる。

「じゃ、ちょっとあたしについてきて。」

といって、コトネは草むらに入って行った。「ゆけ!マリル!」とか「たいあたり!」とかいろいろ聞こえる。草むらの高さで、何をやっているのか正直何も見えない。
やることはやったようで、コトネが戻ってくる。

「・・・とまぁ、こんな感じ!」

「どんな感じ!?見えないし!!」と、セツナは突っ込みたかった。ものすごく突っ込みたかった。そんな感情が顔に出たのか、コトネに見透かされる。

「え?よく見えなかった?」
「うん、全然見えなかった。」

セツナは正直に言った。

「ご、ごめんね。じゃ、もう1回やるから、こっちに来て!」

コトネに連れられ、セツナも一緒に草むらの中に入る。
そして、野生のコラッタが現れた。「ゆけ!マリル!」という掛け声とともに、マリルが前に躍り出る。そして「たいあたり!」とコトネが叫ぶと、その指示通りマリルはコラッタに体当たりを決める。かなりのダメージを受けたらしく、コラッタは少し息を切らしているが、負けじとマリルに体当たりを決めた。しかし、マリルの方がレベルは上。マリルはコラッタの体当たりを受けながらも、飛ばされないように足で踏ん張りコラッタを5mほど飛ばす。そのおかげで、野生のコラッタは先ほどよりも息が上がっていた。

「こうして体力を減らしたら、モンスターボールを投げるの。」

コトネはそう言って、カバンの中からモンスターボールを取り出した。真ん中のボタンを押して、小さく縮小したモンスターボールを通常の大きさにする。

「いっけ~!モンスターボール!」

と、叫び勢いよくコラッタに向かって投げた。モンスターボールはものの見事にコラッタに命中し、吸い込まれるようにしてモンスターボールの中に入っていき、真ん中のボタンがゆっくり赤く点滅する。3回ぐらい揺れた後、点滅していたボタンの光が消え、動きも止まる。つまり、コラッタをゲットしたのだ。
コトネはコラッタの入ったモンスターボールを拾い上げて「とまぁ、こんな感じ!」と先ほども言った言葉を改めて言った。

「もっと相手を弱らせたり眠らせたりすると、さらに捕まえやすくなるの。あとは自分でいろいろ工夫をしてみるといいわ。」

そして「これあげるから頑張って!」と言って、コトネはセツナにモンスターボールを5個手渡し、そのボールをボールポケットにしまった。
「じゃあ、またね!」とコトネはセツナに笑顔を振りまき、マリルと楽しそうに先へと行ってしまった。

「ポケモンって、あんな感じに捕まえるのか・・・カエンもそんな感じだったの?」

―ごめん、あんまり覚えてないや・・・。―

と、頭の上にそう文字を出す。「覚えてないなら仕方ないね。」とセツナは答えたが、やはり気になっていた。カエンにだって、最初からモンスターボールの中にいたわけではない。野生として暮らしていたに違いない。そこに、ウツギ博士や助手たちが現れて・・・いや、その後は考えたくなかった。ウツギ博士が、彼らをどのようにしてゲットしたかなんて関係ない。今は、自分が親なのだから。
セツナは、考えていたことを振り払おうとして頭を横に振り、前を向いてから目線をカエンに移す。そして「今から29番道路を突っ切るよ!」と行ってから、ランニングシューズで走りだす。カエンもその後に続く。
そして、ヨシノシティに再び到着。ショップに入って、モンスターボールを2個買った。ミスをしてしまうかもしれないので、用心に買ったのだ。
だが、一体どんなポケモンを捕まえればいいのだろう。カエンの力の強さは、もはや29番道路のポケモンを、いとも簡単に倒してしまうほどで、ゲットしようとも、おそらくその前に倒してしまうのが落ちである。ならば、30番道路に出現するポケモンを捕まえるしかあるまいと思い、30番道路に躍り出た。
草むらから現れたのは、野生のコラッタ。性別はオス。

―捕まえるの?だったらボク戦うよ?ご主人様、指示を!―

と文字を出したので「たいあたり!」と叫ぶと、カエンはコラッタに向けて勢いよく激突した。急所に当たったらしく、野生のコラッタは悲痛な顔をしていたが、丁度持っていた木の実の効果で、威力を抑えられてしまった。しかし、野生のコラッタは激しく息を切らしていることは確かだった。
これはゲットできると確信し、ボールポケットからモンスターボールを取り出し、通常の大きさにしてからコラッタに向けて投げた。モンスターボールは確実にコラッタに当たり、その中に吸い込まれるようにコラッタはモンスターボールの中に入ってしまう。そして、3回ほど動かなくなりボタンの点滅が消え、動いていたモンスターボールがおとなしくなった。これがセツナの初めてのゲットだ。

「やった・・・やったぁ!コラッタ、ゲットしたぁあ!!」

モンスターボールを拾い上げて、セツナははしゃぎだす。
そして、ポケモン図鑑にコラッタの表示が映る。図鑑登録完了の証とともに。
内容は、こう書いてある。

NO.17 コラッタ
ねずみぽけもん
ノーマル
たかさ 0.3m
おもさ 3.5kg

どんな ものでも たべるので
エサとなるものが ある ばしょに
すみついて どんどん こどもをうむ。

しかし、セツナは図鑑など見る気配はなかった。初めて自分でポケモンをゲットしたのだから、うれしさが頂点に達したのだろう。

「あ、そだ。ニックネームつけなきゃ!」

そう呟いて、セツナはコラッタのはいっているモンスターボールを見つめる。
ちゃんとコラッタのシルエットが見える。
名前の付け方はやはり安易なつけかたをした。ネズミは英語でマウス。ラットとも言うらしいので、そっちの方で「ラト」と名前を付けた。そして、このまま体力がぎりぎりのままではかわいそうなので、いったんヨシノシティへと帰りポケモンセンターで回復させてもらった。
再び30番道路へ歩み、道端でラトを出す。静かに座ってこちらをじっと見つめている。そして、ラトの頭の上にも文字が現れる。

―何か御用ですか?御用があればなんなりと申しつけてください。―

何て礼儀正しいコラッタなんだと、セツナは思った。

「今覚えてる技を教えてほしいかな~と思って。」

―自分が覚えている技は、「たいあたり」、「しっぽをふる」です・・・ん?―

「どうかした?」

ポケモンと会話できる何て、すでに日常茶飯事状態になっているセツナは、このラトと名付けられたコラッタと話しても何ら支障もなかったのだが、ラト本人はかなり不思議に思い「何故自分の言葉がわかるのですか!?」と、驚きを隠せない仕草を取った。
しかし、そんな仕草を取っていることに嫌気がさしたのか、慌てて先ほどのようにこちらをじっと見つめた。おそらくラトの性格は「冷静」。何事にも冷静に判断出来るはずだったのだが、セツナが自分と会話ができるということに関しては、さすがに冷静に判断することが出来なかったらしい。

「僕もよくわからないんだ。とりあえず、話せるって事で。」

―は、はぁ・・・。―

うまく納得はできないが、納得せざるを得ない気分になった。セツナの言葉には、そうさせるような力がこめられていた。おそらく、当の本人には自覚はないだろう。

「で、今僕の隣にいるのが・・・。」

―カエン様・・・ですね?―

―さ、「様」って・・・カエンだけで十分何だけど・・・。―

と、カエンは少し恥ずかしそうに言った。

―いいえ、自分よりも強かったのだから、「様」をつけて呼ばせていただきます。―

キリッとした目つきでカエンを見つめ、頭の上にそう文字を打ち出していた。そして「ご用はそれだけですか?」と文字を打ち出したので、それに肯定しラタをモンスターボールにしまった。

―なんか、ものすごく礼儀正しかったね。―

「そうだね。でも、逆に面白いかもしれない。どんな感じに育っていくのかが。」

―それもそうだね!―

そう言葉を交わし、30番道路を歩む。自分が欲しいと思ったポケモンに出会うまで、セツナは野生のポケモンと戦い、カエンと先ほど仲間にしたラトを鍛える。
すると、カエンが何かに気付いき、大きな木がある方に視線を向けた。気になって、セツナもカエンが向いている方向へと目をやると、大きな木の陰からこっそりと顔をのぞかせている、緑色のポケモンがいた。そのポケモンはセツナはこちらに目を向けた途端に、気の陰に隠れてしまった。しかし、またそーっと顔をのぞかせる。
セツナは、そのポケモンの近くに近寄って見る。野生のポケモンだから、あの場から逃げていなくなっていることを覚悟して。しかし、そのポケモンはしっかりその場所にいた。目を輝かせて、顔を真っ赤に染め・・・やがてそのポケモンは気絶した。

「えぇ!?」

何もしていないのに、勝手に目の前で倒れてしまうこのポケモンにたいして、セツナは大いに驚いた。

―ご主人様、何かしたの?―

「僕何もしてないよ!?」

しかし、驚いている場合ではない。このままではかわいそうなので、急いでポケモンセンターへと連れて行った。

「こんにちは!ポケモンセンターです、ここではポケモンの体力を・・・。」
「ジョーイさん!そんなことより早くこの子を!」
「え、あ、はい・・・。」

慌てて連れてきたこの野生のポケモン――キャタピーを、奥の部屋へ連れて行き、セツナも後に続く。そして、集中管理室の前で入室を禁止された。ジョーイさんが中に入り、キャタピーの様子を調べることほんの数分。
ジョーイさんが部屋から出てきて、何の異常もないと告げると、セツナは安心しきったようなのか、一気に緊張がほぐれたように大きく息を吐いた。

「でも、どうしてこのキャタピーを連れてきたの?」
「い、いや、僕が近付いたら突然倒れちゃって・・・。」
「そう。きっと恥ずかしがりやの照れ屋さんだったのかしら。あと、あなたに見とれちゃったとかね。」

おちゃめな言い方で、ジョーイさんは答えた。
そして、その数秒後キャタピーが目覚める。あたりをキョロキョロしてから、セツナの方に向いた。かすかに顔が赤くなる。

「ジョーイさんの言った通りかもですね。」

少しだけ呆れたようにセツナは言った。
そして、結局このキャタピーはセツナが連れていくことになった。野生のポケモンだというのに、このキャタピーはセツナにくっついては離れ、くっついて離れの繰り返しをしていたのだから。
せっかくなので、ニックネームも付けてあげた。ピーピー鳴くので「ピースケ」と名付けた。当然のごとく、このピースケと名付けられたキャタピーとも話せるようになっている。

―よ、よろしくですぅ~!―

と、ピースケの頭の上に文章が現れ、セツナにすり寄った。
カエンは少しだけ嫉妬して、その嫉妬しているカエンを見ているラトも嫉妬していた。そんな状態になっているのに気づいたセツナは、慌ててピースケをモンスターボールにしまった。そして疑問を抱く。何故彼らは嫉妬しているんだと。
ポケモンセンターから出て三度(みたび)30番道路を行く。そろそろ道にいるトレーナーたちと戦えることかな、と思っていたが、先ほどピースケを仲間にしたばかり。仕方なく、セツナはピースケも鍛えることにした。
だが・・・

―むぅ・・・・・・。―

―・・・・・・。―

何故か嫉妬劇が始まる。何故だ。
まったく、この先一体全体どうなる事やら・・・と、セツナは心に思いながらも、野生のポケモンたちと戦い、ピースケを鍛えるのであった。



続く・・・。

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