Home > スポンサー広告 > 俺の墓の前で泣くな。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Home > スポンサー広告 > 俺の墓の前で泣くな。

Home > 短編的な小説 > 俺の墓の前で泣くな。

俺の墓の前で泣くな。

「また来たぜ。」

そう言いながらお墓の前に立ち、軽く座り込むような形をとった彼は、ラチナス・R・シュータス。元死神部隊第一部隊所属。そこで、隊長と副隊長をつとめた。
そんな彼は、毎月決まった日にちにこのお墓の前にやってくる。そして花は決まって、紅い薔薇。たまに違う色の薔薇を持ってくることもある。
しかし、何故薔薇なのかというと、彼の自宅にはだだっ広い庭があり、その一部は薔薇庭園になっているのだ。彼曰く、息子のためだとか。ちなみに、彼は貴族である。

「どうだ、今回の薔薇!青々とした薔薇が咲いたから持ってきたのさ!」

返事はない。いつものこと。
でも、話し掛けてれば天界から声が聞こえて来るかもしれないと思い、こうして話し掛けているのだ。

「ま、ホントは息子に拒否られたから持ってきたんだけどな。」

そういって、持ってきた青い薔薇を、お墓の前に置いた。
ちなみに、彼の息子はフランシスといい、美しい花が大好き。その中で一番好きな花は、もはや言うまでもない。

「そうそう、近況報告だったな。」

そう、何かを思い出したかのように言ってから、ラチナスは次々と語りだした。

「先ずは、俺の息子だ。何と言っても天才でな?聞いて驚くなよ?俺の息子は第一部隊に入隊できたんだぜ!さすがだって褒め倒して、抱きしめてやったら『苦しい』って言われて拒否られちまったよ。ま、そんな息子の姿を見れて俺は幸せなんだがな!
で、隣に住んでるデスタンス家のおぼ・・・いや、お嬢ちゃんも一緒に入隊したんだと!息子と一緒に修業して同じように天才児になったから、当然といっちゃ当然なんだがな!!あ、ほとんど息子の話になっちまったな。」

一人で長々と話して、自分で制限する。おそらく自分の息子の話を続けると、このまま次の日になるまで止まらないだろう。
そして、今度は第一部隊の話をしだした。

「お前の愛弟子、頑張ってるみたいだぜ。最近、悪霊が多いとかで大変みたいだけどさ、あの小さい隊長が強いもんだから、すぐに片付いちゃうんだと。」

第一部隊は基本、強力な悪霊を相手に戦う。他の部隊も大体はそうだが。
ちなみに、悪霊には10段階の強さの区別がされていて、そのレベルに各部隊が専門としているのだ。レベル1~3は下級部隊(主に部隊数字が9を超える部隊)が専門とし、レベル4~6は第八、第七、第六、第五部隊が、レベル7~8は第四、第三部隊が、レベル9は第二部隊が。そしてレベル10は第一部隊が専門としているが、他の部隊のサポートとして行くこともある。

「でよ、この前レベル10を超えた強さを持った悪霊が現れたんだ。さすがの第一部隊も苦戦してさ、第二部隊も呼んでようやく回収できたみたいなんだ。え?何で知ってるかって?そりゃ、OBの俺も呼ばれちまったからだよ。久々の戦闘だったから、物凄く張り切っちまったよ!」

ラチナスが呼ばれたのは、第一部隊と第二部隊がいるにもかかわらず、苦戦をしていたからだ。そして「剛腕のラチナス」と言われていた彼を呼び、対応したのである。

「でも、ホントは嫌だって気持ちがあったんだ。お前を死にやったやつが第一部隊にいるんだからな。」

このお墓に眠る本人は、今の第一部隊隊長によりこの世を去ってしまった。しかし、事実を知る者はラチナスと第一部隊のみである。

「あ、いや、憎んだって何にもならないって事は分かってるし、それをお前の愛弟子にも言ったし・・・でも、やっぱ憎いんだよ・・・俺にとっての愛弟子はお前で、そんなお前が殺されちまうんだからよ・・・。」

ラチナスは俯いて、ギュッと固く拳を握る。

「それによ、許せねぇんだよ。何で人殺しが、第一部隊にいるんだって事がさ。」

人には憎んだって何もならないと言っておきながら、結局自分も憎んでいたと思うと少し情けない。人のこと何て言えない。
そう頭の中に言葉を並べるが、口には出さなかった。

「ま、どうせ俺はOBだし、あんまり会わないからいいんだけどな!」

そう言って、お墓の前でにっこりと笑顔をみせた。

「でもよ、あいつらが一緒にいると、昔の俺達を思い出すんだ。ホントの兄弟じゃない。でも、ホントの兄弟以上に接してきた、あの時の俺達を。」

昔を思い出し、笑顔をみせた顔がだんだん寂しそうな顔に変わっていく。

「・・・なぁ、俺の事、もう一度『兄さん』って言ってくれないか?」

寂しそうな表情で語りかけるが、返事はない。

「・・・なぁ、頼むから・・・何か言ってくれよぉ・・・。」

喋る口調がだんだん弱々しくなって行き、声も震えてきていた。

「頼むよ・・・頼むから・・・。」

そういうラチナスの目から、涙が溢れ出した。その涙は、目の前のお墓を僅かに濡らしていく。





『兄さん・・・。』





「・・・・・・ッ!?」

声が聞こえた。どこからなのかは判らない。
ラチナスは立ち上がり、自分の周りを窺うが姿はない。
しかし確かに聞こえた、あの懐かしい声。

「・・・いるわけ・・・ないよな・・・あいつは、この墓の中で眠ってるんだから。」

そう言って、踵をかえした。その時だった。目の前に、半透明の姿で「彼」はそこに立っていた。そして、ラチナスに向かって軽く笑顔をみせ、再び「兄さん」と呟いた。
ラチナスはその笑顔で言った、たった一言の言葉が何を訴えているのかすぐに分かった。

「『俺の墓の前で泣くな』ってか・・・仕方ねぇだろ、出ちまった涙は止まらなかったんだからよ。」

そういって、目に溜まっていた涙を拭い「こうすりゃいいんだろ?」といいながら、ニッと笑った。

「姿見せてくれてありがとよ、最高の励ましだ。」

言いながら、ラチナスは歩きだす。そして、「彼」の真横をスッと通りすぎ、後ろ姿のまま手を軽く降る仕種をした。
そして、

「また、来月くるからな!」

そんな言葉を残して、ラチナスはお墓の前から姿を消した。
そして「彼」も、まるでラチナスの姿を見て安心したかのように、ゆっくりとその姿を消した。
残っているのは、青い薔薇が置かれたお墓。そこには、こう書かれている。



『ゼノン・ルシタール ここに眠る』



--------------------------------------


思いついたので書いてみた!!!
ラチナスさんも強がってたんだね(´・ω・`)
・・・って事を書きたかったwwww

そんな事より他の話も更新しろってかw
さーせんwww

そんな感じ。
スポンサーサイト

Home > 短編的な小説 > 俺の墓の前で泣くな。

Return to page top

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。