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【オリジ小説】ヒーローはここにいる!【EP:12】

ヒーローはここにいる! EP:12


アイスが自分の強い思いとともに、今まで出したことのない大声で叫ぶ。すると、アイスの体が光り輝き、その光は強くなっていく。
その光が目の前で起こっていたため、ゼノンはアイスの手を離した。
眩しい光の中、アイスは姿を変え、その光が一瞬にして消えた時、もう一度マフラーナイト・コールドシルフィーに変身することが出来た。
変身できた喜びはあったものの、今はそんなことをしている場合ではなかった。崩れ始めたビルを止めなくてはならない。

「グラキエースエスパシオ!」

崩れ始めたビルに向かって、片手をサッと振るとアイスの手から、キラキラと輝く氷の粒のようなものが、数え切れないほど溢れ、この高層ビル全体を包んだ。まるで、真っ白な雪に包まれているように見えたそれは、いつしか氷の壁となり、高層ビルを箱のような形に包んだ。
高層ビルはその箱の中で、上部が崩れた重みで、勢いを上げて下に向かってすべて崩れてしまった。砂埃が氷の箱の中で舞い上がったが、周りに被害を出す事は一切なかった。つまりアイスは──コールドシルフィーは、人々を救ったのだ。
ビルから離れた人々は立ち止まり、事の状況を把握した。ビルは大破してしまい、ここで営業していた人たちには、多大なる損害を被る事になってしまった。しかし、ヒーローに助けてもらったこの命は、何者にも変わらないと思ったのか、皆は何度目かの歓声を上げた。

「ありがとう!」
「やっぱあんたヒーローだよー!」
「コールドシルフィー最高!」

と、人々から次々と声が上がった。
その歓声の中に、アイスはゼノンと共に地面に降り、自ら変身を解く。
そして一言。

「皆、傷はないかい?」

もちろん、誘導してくれたおかげもあり、皆は傷一つない。それをアピールするかのように、歓声が上がる。

「良かった……でも、ビルが……」

しょげたアイスに、加勢していた警察官が「仕方のないことだから、君がきにすることはないよ」と励ましてくれた。それよりも、火元の事情聴取がその場で行われた。
あの火事の元は、1人の女性が新郎に妬みを抱き、爆弾を用意して目の前で爆発させようとしたのだが、不用意に爆弾を落とし爆発してしまったと、警察官に伝えた。既に亡くなって、その霊体を回収したところまでは流石に伝えなかったが。
しかし、何故そこまで知っているのかと問われたが、「ヒーローは何でも知ってますよ」と誤魔化した。

「ゼノン!」

と、突然人混みから駆け出してきたのは、ゼノンの恋人ライラだ。今までずっと、心配しながら待っていたのだ。

「ライラ……」
「もう!なかなか出てこなかったから心配したんだからね!」
「あぁ……ごめん」

突然出てきたライラに、警察官は少々驚いて、ゼノンとライラに問いかけると、代わりにアイスが「この2人は僕の友人です」とだけ言った。ゼノンの方はやはり、人前で空を飛んでいるので、また何かのヒーローなのかと問われた。だが、相手が警察官なので、説明するのもきっと信じてはくれなさそうだから、一応そういうことにした。
その後、どこかのテレビ取材の人が現れ、インタビューを受けた。もちろん、ゼノンとライラも一緒だったので、見事にカメラに映ってしまった。生放送らしく、今頃お茶の間のテレビには「人々を救った氷室柊弥と謎の青年」というような字幕が掲げられているだろう。
それを、単身赴任している自宅で視聴しているライラの父親が、防水耐性のある液晶テレビにお茶を吹き出したことは、後々ライラとゼノンは知ることになる。

★★★

騒ぎが一段落し、取材も警察も大勢の人々も少なくなった頃、アイスはゼノンとライラと共に、先程会った公園に移動した。一応、人がいない事を確認した上で、アイスは本部と通信をとった。
通信がつながると、本部は安心した声で「良かった……」と息を吐いた。話によると、1度通信が途絶えたが、電波が届いていたので、アイスの姿をモニタリングしていたらしい。なかなか通信をしてくれないので、見ているこっちはとてもハラハラしたと言った。

『全く……無茶をしてくれたね』
「す、すみません……でも、地球に残りたいという気持ちは変わりませんよ」

本部の人が、次に何を言うか悟ったかのように、アイスは真剣な眼差しを向けて発言した。

『変わらないんだね……』
「はい」
『……わかった、認めるよ』

先ほどとは打って変わり、アイスが地球に残ることを、さらっと認めた本部の人にアイスは驚いた。一体、どういう風の吹き回しだろうか?

『君が、人々を救いたいという気持ち、モニタリングしててよくわかった……君は、立派なヒーローだなって』
「それじゃ……」
『アイス、君に地球の無期限滞在を言い渡す』

それを聞いて、アイスは子供のようにはしゃいだ。よほど嬉しかったらしい。その証拠に、隣にいたライラとハイタッチしている。

「良かったね!アイス君!」
「うん!……あ、でも……もう、変身できなくなるのかな……」

と、少し寂しそうな表情を浮かべた。
だが、先程のように人々を救いたいという気持ちが比例して、変身できたのだから、もう変身できないことはないのではと、本部の人は言う。

『君はヒーローだ。その気持ちを忘れなかったら、何度だって変身できる、そうだろ?』
「はい!!」
『じゃ、そろそろ通信を切るよ。君だって、芸能人として忙しいだろうしね』

そして、「たまには連絡くれよ!」と言葉を残し、本部との通信を終えた。

続く
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