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【ポケモン小説「絆」】Story2:ポケモン爺さんとオーキド博士と・・・

「ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー」―絆―
Story2:ポケモン爺さんとオーキド博士と・・・




「うはー!」

セツナは何故かそう声をあげて伸びをしている。その様子に驚いたのか、「カエン」と名付けられたヒノアラシが驚いている。

「あ、ごめんごめん・・・1人でワカバタウンを出るの初めてだからさ・・・。」

そう言って、セツナは帽子の上から頭をかいた。
カエンは先ほど驚いた気持ちを抑え、地面をコツコツと突いたり、先に行きたそうなしぐさを取っていた。それもそのはず。まだ二人はであったばかりで、お互い何も知らない。どんな能力で、どんな技を持っているか、何が得意か、何が不得意か・・・これからいろいろ知るべき事がたくさんありそうだ。

「そういえば、カエンってどんな技を持ってるんだ?」

しかし、セツナが言っても先に行きたそうなしぐさを見せるばかり。聞いても、人間の言葉を話せるわけではないので、技を聞けるわけもない。
セツナはしゃがんでカエンをじっと見つめてみる。カエンは地面をコツコツとつつく。

「・・・だぁあ!わかるわけないかぁー!」

セツナは地面に座り込んだあと、草むらの上に大の字になって寝ころんだ。しかし考えてみれば、大体のポケモンは基本技「たいあたり」を持っている。そんなことに今頃気付いた。わざわざ聞かなくても、じっと見つめなくてもよかったのだ。

「そうとわかれば、強さのレベルを上げなきゃ!強くならなきゃ、この先きっとつらくなる!」

言いながらセツナは飛び起きて、さっそくもそもそと腰付近まである草むらに飛び込んだ。カエンも後に続く。
すると、茶色とベージュの縞模様の尻尾を持つポケモンに遭遇した。そのポケモンはオタチ。器用に尻尾で立っている。

「わぁあ!野生のオタチだ!すっげぇ!尻尾で立ってる!」

セツナは目を輝かせてオタチをマジマジと見ている。その勢いに任せて、オタチに触れようとしたのだが、尻尾で軽く顔をはたかれてしまった。痛そうに顔を抑えるセツナ。
そのひょんな行動でカエンはやる気が出たのか、そのオタチに思い切りたいあたりを決めた。勢いがあったため、そのオタチは遠くの方に飛んで行ってしまった。

「うわぁ・・・すごいな!カエン!」

そう言ってカエンの頭をやさしくなでてた。すると、不思議な事が起こった。

―へへへ、すごいでしょ!すごいでしょ!?―

そう書かれた文字が、カエンの頭の上に小さく表示されていた。また目がおかしいのかと思いこすってみるが、文字がちゃんと見える。
その文字に触れようとするが、全く障る事が出来ずにすり抜けてしまう。

―ん?どうかしたの?ご主人様?―

また違う言葉が現れた。カエンの方を見ると、その文字から読み取れる感情と同じような表情をしていた。

「い、いや、どうもしないよ!」

反発的に、その言葉に反応してしまう。

―もしかして、ご主人様はボクの言葉がわかるの?―

「え・・・。」

どうやらこの現れる言葉、カエンの話している言葉のようだ。
つまり・・・

「僕、ポケモンと会話できてるぅうう?!」

―えぇえええええぇえ!?―






数分とまどった後・・・

「とりあえず、カエンの上に出てる文字は僕にしか見えないってことだね?」

―文字?ボクには見えないけど・・・?―

頭の上にそう文字を表示させて、首をかしげるカエン。この現れる文字もセツナにしか見えないようだ。

「でも、何で見えるようになったんだろう・・・。」

―それはボクにもわからないよ。でもこれなら、ご主人様のこともっと知ることができる!!―

「あ、それもそうか!」

何故カエンの話している言葉がわかるのか、何故話せるようになったのか、今のセツナには考える必要もなかった。
とりあえず、今やるべきことはウツギ博士のお使いをすませることだ。

「よし、カエン早めに済ませるよ!」

―うん!―

そう言って再び草むらの中を歩いては野生のポケモンと出会い、そのたびバトルをしながら進んでいった。
すると、道端でセツナと同じような男の子が草むらがないところを歩いていた。

「よう!お前のポケモン元気?」

突然話しかけられた。

「ポケモンが弱ってきて戦わせたくないときはなるべく草むらをよけて歩いたほうがいいよ。」
「え、あ、はい・・・。」

突然話しかけられて、突然のアドバイス。セツナは少し驚いていたため反応があいまいになってしまう。男の子はそんなあいまいなセツナから遠ざかっていった。
ちなみに、今のカエンはまだ元気そのもの。野生のポケモンとはまだまだ戦えるようである。しかし、戦えたとしてもポケモンには技を出す力が少なくなると、たとえ体力があっても戦えなくなってしまうのである。
おそらく、セツナはそれを承知だろうとは思うのだが、まだ始めてポケモンを手にしたばかり。理解しているとは到底思えないのだが・・・。

「カエン、大丈夫?」

さり気なくカエンの体調を聞く。いや、セツナの場合、さり気ないといっても彼にとっては素の気持ちで聞いているので、「さり気なく」ではないだろう。カエンはセツナの質問に大丈夫だということを伝えた。
しばらく道を行くと、ゲートの近くで座って休憩をしている人がいた。そのほかに、段差から飛び降りるのが怖いといってうろうろしている人、そして、夜にしか出てこないポケモンを捕まえるために待っている人がいた。
ちなみに、ここ29番道路の夜にしか出てこないポケモンは、ふくろうポケモンのホーホーである。

「あれ?何だろうこれ?」

ふと見つけたのは、何かの実をつけた少し変わった木。他の気を見ても明らかに形が違う。なっている実を取ろうと思ったのだが、とったところでその実をしまう入れ物がないことにセツナは気付き、とるのをやめてしまった。
よくよく見ると、その実の大きさはモンスターボールと類似していた。何か関係があるのかと思いつつも、セツナはまっすぐにヨシノシティに向かい、ようやく到着を果たす。
入ってすぐ目に入ったのは花壇、色とりどりの花が植えられていた。男ながらも、この花壇の美しさに見とれていると・・・

「お前さん、新米トレーナーか?」

と、おそらく年齢は70~80歳を超えたお爺さんが話しかけてきた。さっきも似たように男の子に突然話しかけられたが、花壇に癒されていたところを話しかけられて、セツナはまた驚いてしまった。

その様子を見て、お爺さんが「ははは!図星じゃな!」と笑った。

「よいよい、誰だって初めてはある。わしがいろいろと教えてやるから、心配はいらん。さぁ、わしについてこい!」

と言って、年齢とは全く比例しないスピードで走り、数メートル先の建物まで行った。しかし何か気付いたのか、そのスピードでセツナのもとに戻ってきた。

「いやーすまんすまん。お前さんランニングシューズを持ってなかったんじゃな!なるべくゆっくり歩くから、頑張ってついてくるのじゃぞ!」

お爺さんは言葉とは裏腹に、先ほどのスピードで建物のそばまで走る。セツナは言葉通り、頑張ってついてきている。

「ここはポケモンセンター!傷付いたポケモンを預けると、あっという間に治してくれる!これから先、何回も世話になるじゃろう。覚えておいた方がええぞ!」

セツナは頷きながらも、どこから取り出したメモに必死にメモしていた。
お爺さんは説明が終わると、次に青色の建物前に走っていく。

「ここはフレンドリィショップ!ポケモンを捕まえるボールとかいろんなグッズを売ってるぞ!」
「い、いろんなって・・・何ですか・・・。」

セツナが疑問符をつけづに質問をしたのだが、お爺さんは聞く耳持たず30m先に進み、右に見える通路で止まった。
メモを取っているセツナは、必死についていくばかり。

「この先は30番道路!自慢のポケモンを戦わせている者もおるし、少し先にはポケモン爺さんの家もある!」

この先がポケモン爺さんの家に続く道なのか・・・などと思っていると、お爺さんはまた違うところに走っていく。走った先は海の見えるところだ。近付いてみると、ザーッと涼しげな波の音が耳の中に響いてくる。

「ここはご覧の通り海!水の中にしかいないポケモンもおるんじゃ!」

お爺さんはそういうと、また違うところに走っていく。セツナはいい加減疲れてきたようだ。少し息を切らしてお爺さんの後を行く。

「・・・で、ここがわしの家じゃ!ここまで来てくれたお礼にランニングシューズをやろう。わしの脱ぎたてホカホカじゃ!」

脱ぎたてホカホカ・・・。その言葉を聞いた途端、セツナはものすごく嫌そうな顔をした。明らかに「くれるんだったら新品にしてよ。」とでも言いたそうである。

「・・・冗談じゃよ、新品だから安心せい。」

そう言ってお爺さんは、セツナに新品のランニングシューズを手渡した。セツナは手渡されたランニングシューズをよくよく見て、これが新品だと確信し普段の靴と履き替えた。
お爺さんによると、ランニングシューズとは文字通り素早く移動(走ること)ができる靴。使い方としては、普通に歩くように前に進むこと。そうすると、まるで足に魔法がかかったように勝手に進むのだ。そのおかげで、普段よりも確実に速い速度で進むことが出来るのだ。だから、お爺さんはあんなにも速く走れたというわけである。
そして、お爺さんはその説明をした後、なにも言わずに家に入ってしまった。すかさずセツナも中に入ると、その部屋の中はいたって普通の部屋。二階建ではないものの、生活には必要不可欠なものがそろっていた。観葉植物まで置いてある。

「あの・・・いろいろ知ってるみたいですが、お爺さんもポケモントレーナーだったんですか?」
「そうとも!わしも昔はバリバリのトレーナーじゃった!」

自慢げに話した後「そんなわしからアドバイス!」と話を切り替える。

「ポケモンはいっぱい捕まえろ!じゃが、6匹しか持てん!それ以上捕まえた時は、自動でパソコンへ送られる!パソコンから逃げたりはせんので、何も心配はいらん!そして、このことを忘れるな!捕まえたポケモンには、精一杯のやさしさを持ってせってしやるのじゃ・・・。わかったかね?新米トレーナーくんよ!」
「はい!ものすごくお勉強になりました!!!」

セツナは元気な声でお爺さんにお礼を言った。手に持っているメモ帳の2~3ページは、いつの間にか文字や簡略化されたイラストでびっしりと詰まっていた。
そして、セツナはなお爺さんと別れを告げ、先ほど貰ったランニングシューズでポケモンセンターに向かった。今のところ元気いっぱいのカエンには必要ないのだが、中に入ってどんな感じなのかを把握したかったのである。
中に入ると、やはり住宅地とは違ってものすごく広い場所であった。床のタイルの色は薄いオレンジ色がベースになっており、その床の一段階濃い色のタイルと二段階濃い色のタイルが交互に貼り付けられていた。6~7m先にあるカウンターいいるのは、ここのポケモンセンターで働いているジョーイさん。「女医」という言葉からそう言われている。髪の毛の色はピンク色で、前髪は丸みを帯びたようになっていて、後ろの髪の毛は輪になるように右と左に縛っている。
右の方を見ると、4~5m先にエスカレータがあった。ちなみに、上り下り両立できるエスカレーターである。しかし、その前にはカウンターにいるジョーイさんと全く同じ格好、全く同じ身長、そして全く同じ顔のジョーイさんが行く手を阻むように立っていた。

(・・・双子なのかな・・・?)

半ば驚きながら気持ちを冷静にして、そのジョーイさんに何故ここに立っているのかを尋ねていることにした。

「申し訳ございません。地下は調整中でして、今は降りることはできません。改めてお越しくださいませ。」

そう言われたので、「あ、はい、わかりました。」と返事をしてからポケモンセンターの中をまたうろつきまわる。
うろつきまわっていると、話しけけられるのがほとんどだった。そのおかげでいろいろな情報を聞くことができた。
2階にある通信センターはつい最近できたものなのだが、先ほどの地下と同じようにまだ調整中。カウンターの端におかれたパソコンは、ポケモントレーナーならだれでも自由に使うことができる。自分の持っているパソコンにも接続できるので、メールをここか保存させることが可能。しかし、パソコン画面にある「だれかのパソコン」とは、一体誰のパソコンなのだろう?
そして、ポケモンセンターは何匹預けても無料ということだ。営業的にものすごく苦痛だと思うが、そこは突っ込んではいけない。
ポケモンセンターから出て今度は隣のショップに足を運んだ。モンスターボールの描かれた看板が、定期的な速さで回っている。中に入ると、ショップは色とりどりのポケモングッズが並んでいた。見ているだけで心が楽しくなっていくようだ。
そして、セツナのほかにいたお客さんに話しかけると、モンスターボールが売り切れだとか、自分のポケモンが毒状態になってしまったので、「どくけし」はかっておいた方がいいと言われていた。
カウンターの人に話しかけると、ここで売っているものは「キズぐすり」、「どくけし」、「まひなおし」だけであった。ひとまず、先ほど買っておいた方がいいと言われたものを6個ほど買った。ついでに、「まひなおし」も4個ほど購入してショップを後にした。

「結構道草食っちゃったから早くポケモン爺さんの家に行かなきゃ。」

そう言い、北へと続く道へ進もうとした。もちろん、先ほどもらったランニングシューズで。
すると・・・

「おーい!ちょっと待ってくれぇえ!」

と、自分を呼ぶ声が聞こえた。どうにも聞き覚えのある老人の声だと思い振り返ると、遠くから先ほど親切に説明をしてくれたお爺さんだった。ランニングシューズを履いては知ってきているにもかかわらず、ものすごく全速力で走ってきている。
そして、ようやくセツナのもとにたどりつき、激しく息を切らしている。もう歳なんだから、あまり無理しないほうがいいとセツナは思ったが、あえて口にしなかった。

「はぁ、はぁ、はぁ・・・・・・何とか間に合った・・・・・・!お前さんに、もう一つお礼をするのを忘れておった。ほれ!」

そう言うとお爺さんは、セツナのポケギアにマップカードを読みこませた。すると、ポケギアの画面にマップのアイコンが表示された。

「この画面に出ているマップを選べば、今お前さんがいる地方のマップを見られるようになるんじゃよ。で、ポケギアは今みたいな具合にカードのデータを読み込ませれば、どんどん便利になるのだぞい!では、頑張るのじゃぞ!」

そういうなり、お爺さんは家に向かって走って行ってしまった。

「あ、お礼、言いそびれちゃった。」

―まぁ、さっき言ったようなもんだしいいんじゃない?―

「それもそっか!」

そして、セツナは改めて30番道路に向かう。ポケギアのタウンマップを見ながら。
もちろんカエンを強くするため、野生のポケモンたちを相手に何度も戦いながら進んでいる。出てくるポケモンは、29番道路で出てきたポケモンとさほど変わらなかった。
すると、道端で麦わら帽子をかぶった男の子が話しかけてきた。

「きみが履いてるの、ランニングシューズだよね?それで走ると、きーもちーんだよねー!」

突然話しかけて同意を求めるようなしゃべり方をする、麦わら帽子の男の子。しかし、おそらく本人は、同意を求めているわけではなく、素の気持ちでしゃべっているのだろう。

「そ、そうだね!・・・で、それが何か?」
「それで走るのはいいんだけど、きみの足音を聞きつけて、野生のポケモンやトレーナーが寄ってくるから気をつけるんだよ!って事を言いたかったのさ!」
「そ、そうなんだ。教えてくれたありがとう!じゃ、僕急ぐから!」
「そっか、ま、頑張りなよ!」

そう言葉を交わして、麦わら帽子の男の子と別れを告げ先を急ぐと、90mほど進んだところに看板があった。

↑ ここは 30ばんどうろ
↓ みなみ ヨシノシティ

簡潔に説明されている看板だが、たったこれだけでも今どこにいるのかがわかる。とはいうものの、セツナはタウンマップがあるので正直看板は必要ないみたいだ。
そして、その看板からしばらく道なりに歩いて行くと、1つの小さな家があった。ポケモン爺さんの家なのかと思ったが、こんなに簡単にたどり着ける場所に住んでいるわけでもない。珍しいポケモンを見つけてくるのだから、この家よりもっと北の方に住んでいるだろう。
しかし・・・

「まぁ、ものは試しか。」

などと呟いて、家のドアをノックをする。「はーい」という返事が聞こえたので、恐る恐る中に入って行った。
そこには、50代後半であろうおじさんが椅子に座っていた。そのおじさんを見てから、家の中を少し観察する。
家の中は、少し和風じみた構図になっていた。しかし和風になっているのは、自分がくつろぐためのスペースのみで、他は板の床になっていた。
そんな景色を見まわした後、セツナは椅子に座っているおじさんに近付き「こんにちは」といって挨拶をする。

「おじさんは・・・ポケモン爺さんじゃないですね。」
「そうだね。そして、ポケモン爺さんの家と間違えてくる人ばかりなのに、きみはわざわざおじさんを訪ねて来てくれたんだよな?」
「えぇ、まぁ・・・。」
「なんて優しいんだー!」

そう言って、そのおじさんはセツナに抱きついた。苦しそうな顔をしていたが、そこは我慢した。
そして「よし!」という声とともに、セツナを解放してくれた。

「きみはもう、ぼんぐり持っとるか?」
「ぼんぐりって・・・?」
「ぼんぐりというのは1日に1個、ぼんぐりの木に実をつけるのだ。おじさんちにもはえてるし!」

そういえば、この家の隣に29番道路にもあった木と同じものが生えていた。そうか、あれがぼんぐりの木なのか、とセツナは思った。

「ぼんぐりはいいぞー!モンスターボールの材料とか、あれとかこれとかとにかく色々使える、とても便利なものだよ。」
「あれとかこれとかってなんですか・・・。」

セツナはそう呟いたが、おじさんは聞く耳持たずだ。

「おじさん嬉しいから、きみにこれをプレゼントするよ!」

そういうなり、おじさんはぼんぐりを入れるためのケースをセツナに手渡した。せっかく好意的にプレゼントしてくれたのだから、貰わずにはいられない。手渡された「ぼんぐりケース」を「たいせつなものポケット」にしまった。

「そのぼんぐりケースがあれば、ぼんぐりをたっぷり持ち歩ける。」
「ふむふむ、そうなのですかぁ・・・。」
「そうだとも。これできみも、立派なぼんぐらーだな!」

そしておじさんは、「もうひとつ言わなきゃいけないことがあった。」と言って話を続ける。

「いいか、ぼんぐりの色は決まっているから、どこのぼんぐりの木に何色のぼんぐりになるのかよく覚えておくといい!」
「決まってるって・・・色は何色ぐらいあるんですか?」
「7色だね。しろぼんぐり、くろぼんぐり、あかぼんぐり、あおぼんぐり、きぼんぐり、みどぼんぐり、ももぼんぐり・・・ってとこかな!」

おじさんの話にうなづきながら、セツナはまたメモをとり「ありがとうございました!」とお礼を言ってから外に出た。
またしばらく歩くと、ポケモンバトルをしている人たちがいた。その人たちのせいで、その先に続く道がふさがれていた。正直邪魔だとセツナは思いながら、じっとそのポケモンバトルを見続けていると・・・

「なんだよ?大事な勝負なんだ!向こうに行っててよ!」

怒られてしまった。
仕方なく、別の道をしばらく行くと再び看板があった。

↑ここを まっすぐ!
|ぽけもんじいさん のいえ

「あ、こっちだったのか。」

看板を見てセツナはぽつりと呟く。
しかし、この先はやたら草むらが多い。走り抜けたいのは山々だが、そのたび野生のポケモンが現れる。だが、カエンを強く育てるには、逆に持ってこいの都合なのだ。
そうして、野生のポケモンとバトルをしながら、この草むらを抜けようやく少し立派な家にたどりついた。赤いポストには「ぽけもんじいさん のいえ」と書かれているので、ここがポケモン爺さんがいるところだと確信した。
ドアを軽くノックして、返事が聞こえた後にゆっくりとドアを開けて中に入る。すると、ポケモン爺さんと思われる紳士的な服装をしている老人と、夢で見たあの「オーキド博士」が何かを話していた。そして、セツナが入ってきたことに気付き、ポケモン爺さんは素早く近付いてきた。

「やぁやぁー、きみがセツナくんだね。」
「あ、はい。」
「さっきウツギ博士にメールを送ったのは、私だよ。」

そういうと、ポケモン爺さんはガラスの戸棚から、腕で軽くかかえられるほどの卵を取り出した。

「ウツギ博士に調べてほしいものというのはこれなんだよー。」
「個の卵を・・・ねぇ・・・。」
「ちなみに、これはエンジュの知り合いから譲り受けたものでねー。」
「そうなのですか・・・。」
「で、どうだいこの卵、ジョウトでは見たことないだろ?」

確かに、この不思議な卵は見たことがない。この卵は一体何の卵なのだろうか?

「これが一体何なのか、ウツギ博士ならわかるんじゃないかと思ってさ。」

ウツギ博士は、ポケモンの進化の研究に関しては一番なのだとか。あの若いなりにしては、相当の勉強をしたのだろう。

・・・と、ポケモン爺さんと話していたオーキド博士も言っていたそうだ。

「きみはまたウツギ博士のところまでもどるんだろ?少しポケモンを休ませていくといいよ。」
「あ、大丈夫です。カエンもこの通り元気なので。」

話をふられたカエンは、一瞬驚いてポケモン爺さんに元気だという証拠であるしぐさを取った。そのしぐさを見て、ポケモン爺さんも安心したようだ。

「・・・というわけで、わしがポケモン研究家のオーキド博士じゃよ!」

オーキド博士はそう言って自己紹介を簡単に済ませた。夢で逢った人が、まさか現実でも逢えたのはかなりの奇跡なんじゃないかとセツナは思った。

「きみがセツナくんか!」
「あ、はい、初めまして。」

夢で一度あったので、初めてという感触がまるでなかった。

「友達のポケモン爺さんを尋ねてみたら、ウツギくんからお使いが来るというのでな、ここで待っていたんじゃよ!」

そう笑顔を振りまきながら言うと、カエンの方に振り向きしゃがんでみる。

「ほほう!なかなか珍しいポケモンを連れておるようじゃが・・・・・・。」

と、しばらくカエンを見つめる。

「そうか!きみもウツギ君の研究を手伝っているのだな!」
「えぇ、まぁ・・・。」
「うむ・・・・・・彼がきみにそのポケモンをあげたのも分かるような気がする!きみならば、ポケモンを大事にしてくれそうじゃからな!」

オーキド博士はゆっくりと立ち上がり、セツナの方を見て「そうじゃ!」と何かを思いついたかのように話を進める。

「きみを見込んでわしからも一つお願いしてみようかの!」
「え!?で、でも僕トレーナーになったばかりで・・・。」
「実はな・・・ほれ!この最新型のポケモン図鑑!見つけたポケモンのデータが自動的に書きこまれて、ページが増えていくというハイテクな図鑑をきみに預けようと思うのだ!」

といって、セツナの手にポケモン図鑑を手渡した。

「たくさんのポケモンと出会い、この未完成な図鑑を完璧なものにしてくれたまえ!」
「は、はい!!!!頑張ります!!」
「おお!いい返事じゃ!・・・おっと、長居をしたようじゃ!これからコガネシティへ行って、いつものラジオ番組の収録をせねばならんのだ!」

生放送じゃないのか・・・と、セツナは思った。

「セツナくん、きみとはまたどこかで会えそうな気もするが、念のため連絡先を交換しておこう。」

セツナはポケギアに、オーキド博士を登録した。

「うむ、これでよし。では、わしは失礼するよ。」

そういって、オーキド博士はにこやかな表情をしながら、この家から外に出てコガネシティへと向かって言った。

「さて、行ったり来たりさせて悪いけど、その卵間違いなくウツギ博士に渡してねー!」
「あ、はい、わかりました!」

そう元気良く返事をして、セツナもポケモン爺さんの家を後にした。
その時・・・

―ピリリリ!ピリリリ!

と、ポケギアが激しく鳴り出す。電話の相手はウツギ博士だ。

『もっ、もしもし、セツナくん?』

ウツギ博士の声は、尋常ではないほど慌てた声をしていた。

「ど、どうしたんですか?」

『た、大変なんだ!!えー、えーと、何が何だか・・・・・・どうしよう・・・・・・とにかく大変なんだよ!すぐに戻ってきてよ!!』

―ピッ!ツーツーツー・・・

慌てふためくしゃべり方、そしてほんとに尋常ではない焦りのせいで、「大変だ」ということしかわからなかった。一体、何が大変なのかがよくわからない。しかし、あのしゃべり方は普通じゃ考えられないほどの慌て方。演技だとしても、あまりにもリアルすぎる。

「何があったかわからないけど、とにかく急がなきゃ・・・行くよ、カエン!」

セツナはランニングシューズで、全速力で戻りヨシノシティに着く。寄り道などはしていられないので、そのまま29番道路へ進もうとした瞬間、遠くから研究所をのぞいていた赤い髪の少年が、こちらにやってきた。

「き、きみは・・・あの時の・・・。」
「・・・お前、さっき研究所でポケモンもらってたな。」
「そうだけど、それが何か・・・?」
「何か?だって?・・・お前みたいな弱いやつには、もったいないポケモンだぜって言いたいんだよ!」

赤い髪の少年は、セツナを見下したように話す。いかにも、自分が最強だと言わんばかりに。

「な、何だよ・・・それ・・・。」
「はぁ?お前、何言われてるのかわからないのか?」
「・・・・・・。」
「だったら仕方ない。オレもいいポケモン持ってるんだ。どういうことか、教えてやるよ。」

赤い髪の少年は「出てきな、ワニノコ!」という言葉とともに、モンスターボールを上に放り投げた。そして、白銀の光を出しながら、水色のポケモンが現れた。しかもそのポケモンは、カエンの苦手な属性の水タイプのポケモンだった。そのポケモンを見て、カエンは警戒態勢を取った。

「ワニノコ・・・『ひっかく』・・・!」

赤い髪の少年が命令を出すと、ワニノコは鋭くとがった爪を構えてカエンに迫ってきた。

「か、カエン!よけて!」

セツナはとっさに指示を出すと、カエンはその指示通りにワニノコのひっかく攻撃をスッと避けた。

「チッ・・・弱いくせにやるじゃないか・・・。」

やはりこの少年は、自分がセツナよりも強いと思い込んでいる。はっきり言って、間違った思考である。どう見てもこの少年は、先ほど手に入れたばかりとしか見られない。指示の仕方が乱暴的なところが何よりの証拠。しかし、どこで手に入れたのだろうか?

「次はこっちだ!カエン!『たいあたり』!!」

その指示通りにカエンは走り出し、ワニノコに「たいあたり」をクリーンヒットさせた。しかし、ワニノコはまだまだ戦えるみたいだった。
再びワニノコは「ひっかく」を繰り出すが、野生のポケモンと戦い鍛えたカエンに簡単によけられてしまう。そのたびに、カエンの「たいあたり」が直撃しては後ろに吹っ飛ばされてしまう。
赤い髪の少年は、その光景を見て少々いらついていた。ワニノコはすでに息を切らしている。体力の限界だった。

「今だ!もう一度『たいあたり』!!」

セツナはとどめと言わんばかりに指示を出し、カエンは思いっきりワニノコに体当たりを決めた。飛ばされたワニノコは地面に不時着し、目を回していた。

「チッ!」

その様子を見て、赤い髪の少年は舌打ちをしながらワニノコをモンスターボールにしまった。
セツナはこのバトルが終わったことに少し安心したのか、ふぅっと一息をついた。カエンも同じしぐさをする。

「・・・フン、勝ててうれしいか?」
「いや、そうじゃなくて・・・きみは一体誰なんだと聞きたかっただけで・・・。」
「ほう、オレが誰だか知りたいってか?それは・・・・・・。」

そう言って、言葉を止め少し間を取った後にこう言った。

「世界で一番強いポケモントレーナーになる男さ。」

誇らしげにそういうと、セツナの真横を通って去っていく。
と、少年のポケットからひらりと何かが落ちた。それは、トレーナーカードだった。拾い上げてじっと見つめるセツナ。カードに書いてある名前は「ナツキ」と書いてあった。
女の子みたいな名前だと思いながらしばらく見つめていると、赤い紙の少年が戻ってきた。

「返せ!それはオレが落としたトレーナーカード・・・・・・ふん、オレの名前を見たのか・・・。」
「結構可愛い名前だね。」
「う、うるせぇ!!いいから返せよ!!」

赤い髪の少年――ナツキは不貞腐れながら再びセツナの視界から消えるように去って行った。

「・・・なんだか、また会えそうな気がする・・・。」

―あの感じだとたぶん、絶対会うと思うよ。今より強くなって。―

「そうだね・・・・・・っと、こうしている場合じゃなかった!早く研究所に戻らなきゃ!!」

そう言ってから、再び全速力でワカバタウンの方へと戻って行った・・・。


続く・・・。
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